チームが主体的に動くことと、イライラの関係

吉田です。


日立の渡辺薫さんとのリレーブログ、『実務者が語るマネジャーの仕事』の記事として投稿します。


参考:『仕事を遂行する上で必要十分な知識(その1)


主体的に動くチームを作り上げることは、組織の繁栄の1つの大きなポイントになって来ています。


「主体的」を辞書で引くと以下のようにあります。


自分の意志・判断に基づいて行動するさま。

         (デジタル大辞泉より)


もし、

  • チームに、1つ1つ指示しないと動かない

  • メンバーは、「これは合っていますか?」と毎回確認しにくる


といった状況では、マネジャーが頭脳で、メンバーは手足でしかない状態ですから、マネジャーも辛いでしょうし、メンバーも仕事が面白く無くなってくるでしょう。


ただ、人を集めただけでは、なかなか主体的なチームは出来上がらないということは、多くの組織で実証済みのはずです。


さて、ここで1つ、ちょっと意地悪な質問をしてみたいと思います。


マネジャーの皆さんは、「本当に、主体的に動くチームになることを望んでいる」と言い切れるでしょうか。


実は、チームが主体的に動くということは、「自分自身の思い通りにはならないこと」に、マネジャーが耐えられるかどうかにかかっています。


自分が「こういう風にプロセスは進むだろうな」と想定していること、「きっとこう判断するだろうな」と期待していること、これらが、ことごとく打ち破られていくことに耐えられますか?


一方で、想定や期待を打ち破られるといっても、必ずしも、それはマイナス方向にいくばかりではなく、自分の想定を超えた「良い結果」が生まれることも含まれます。


チームが主体的に動き、マネジャーの想定を超えてくるまでには、チームとしての発達段階があります。一人一人の人材開発はもちろんのこと、チームとしての成長をマネジャーは支援していかなければなりませんし、その支援の方法をマネジャーも学び続けていかなければなりません。えぇ、私自身も、その渦中にいる1人です。


チームを持ったマネジャーは、どんなにその前に、自分自身が主体的に成果を上げていたとしても、「チームに成果を上げさせる」立場であるマネジャーになったばかりの時は、マネジャー1年生なのです。わからないこと、できないこと、なぜチームがそう判断するのか不思議に思うことにあふれているでしょう。でも、それは仕方ないことなのです。あなたと、チームメンバーは別の人間で、別の人間が集まってチームとなっている。あなたがAと認知したものを、メンバーはA’と認知する。あるいは、Bと認知する。いえ、もしかしたら、■と認知しているかもしれません。


これらの認知の違いをすり合わせながら、チームを育成していき、主体的に成果が出せるようになるまで支援するプロセスは、渡辺さんのこれまでのブログを1つ1つ愚直に進めていくことが大切だと感じます。


そして、その時、一番難しいのは、「自分自身の思い通りにはならないこと」との戦いです。思い通りにならないから、マイクロ・マネジメントする、あるいは、その仕事自体を自分自身がやってしまうことは、チームの学習をマネジャーが横取りしていることに他なりません。短期的成果は望めるかもしれませんが、ちょっと先を見れば、これはとても恐ろしいことなのです。だって、いつまでも、「できる人が限られている」わけですから。


チームが成果を出せていないときには、一度立ち止まってみましょう。自分は、何をみて「うまくいっていない」と判断しているのか。そして、どういった状態を本当は望んでいるのか。自分がやってしまうことの方が数段簡単であることは確かですが、難しいことこそ、チャレンジのしがいのあるものです。チームに成果を上げさせることに、ぜひ、共にチャレンジしていきましょう。

株式会社ジョイワークス

〒100-0004 東京都千代田区大手町2-6-2 日本ビルヂング12階

TEL :  03-6869-7287