感じることと言葉の関係

吉田です。


日立の渡辺薫さんとのリレーブログ、『実務者が語るマネジャーの仕事』の記事として投稿します。


参考:『ヒンデミットの機能和声論に対するウェーベルンの反論をどう思いますか?


今日は、出張で札幌に来ています。


弊社には札幌で働いている社員がいるので、彼女に案内してもらいながら、とてもたくさんの方にお会いする機会がありました。


新しい出会いというのは、いつも楽しいものです。


・・・もう少し正確に書けば、「私は、新しい出会いを、いつも楽しいと感じる」ということです。


皆さんはいかがでしょうか?


初対面の人と会話をすることは、一定量の緊張感を伴う場合もあります。


あるいは、相手が自分をどう評価するか気になってそわそわする人もいるかもしれません。


私の場合は、好奇心が発動されます。この人は、一体どういう体験をこれまでして来ていて、何を大切に思っていて、今、何をしているんだろう?というような好奇心です。私は旅が好きなのですが、新たな出会いは、旅と似ていると感じます。


あえて言葉にしてみましたが、こんな風に、「新たな出会い」という出来事があった時、私たちは、まずは、何かしらを感じています。それは、自分自身がコントロールすることのできない反応で、その中には、「感情」と呼ばれるものも含まれています。そして、何らかの体の反応がその結果起きたりします。表情や、姿勢などが反射的に作られる。とても無自覚に。


でも、私たちが返した反応が、相手には見えるので、それによって、相手はまた、何かを感じ、相手も何かの反応を返して来ます。


「私は、今、緊張している」

「私は、今、相手に好印象を与えたくて笑顔を作っている」


などと言葉にできるのは、自分が何かを意識することができて、その後、具体的にそれを認識するために「言葉を当てはめた」ときですから、相当後にならないとできないのです。


しかも、「緊張している」と一旦言葉にしたとしても、「あれ?これは “緊張” と呼ぶのかな?ちょっと違う感覚かも?」と表現する言葉に迷うこともあります。


ものすごく単純なことでもあっても、それに「言葉を当てはめる」ことは、思っている以上に高度なテクニックなのです。


しかも、


 初対面は緊張する


という人もいれば、


 知らない人と出会うことはいつも楽しい


という人もいる。


同じ、「新たな出会い」という体験が、人によって、全く異なる言語によって表現されていくのです。


私たちの脳は、言葉を当てはめるよりもずっと早く、起きていることを認知して、何かを感じ、言葉によって具体的に認知するよりもずっと早いスピードで反応を返していますし、脳は、判断を繰り返しています。


(参考)「意識による判断の7秒前に、脳が判断」:脳スキャナーで行動予告が可能


言葉による表現は、それら脳が認知したことを具体的に知り、より深く振り返ったり、未来の計画、戦略を作り出すために、言葉を当てはめているだけだとも言えます。


そして、経験や学習による情報の獲得と、それを他者と共有することは、このようにして繰り広げられていると考えれば、それがいかに高度で複雑なことかがお判り頂けるのではないかと思います。


何に、どのような言葉を当てはめて表現するか。


多くの人に影響力を持つマネジャーは、自己の意見や経験、自分自身の持っている情報をチームと共有する必要があります。そのためには、常に語彙を広げる努力と、それらを使って表現するトレーニングが必要であると言えます。

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