良い目的を設定する

「成果=目的の理解×知識×能力」の回で、「この方程式では、「目的を正しく理解しているかどうか」のみを対象としており、「目的自身が正しいか」については考慮していません。目的自身の正否については別に議論したいと思います。」と書きました。


この時には「目的自身が正しいか」と書いてしまいましたが、適切な表現ではなかったと反省しています。目的については「正しいか」「正しくないか」という考え方(評価)ではなく、

  • より良い目的であると、合理的に説明できるか

  • 所与の環境においては最適な目的であると、合理的に説明できるか

という観点で考えるのが、より適切であると思います。


私の経験では「ぜんぜんダメな目的」とか「良い悪いの前に、間違っているだろう」みたな目的を見た機会は、ほとんどありません。でも「もっと良い目的を設定できるのではないか」とか「より最適な目的を設定できるのではないか」と感じた経験は、ものすごくたくさんあります。


私がこのように感じる原因は、ほとんどの場合、以下のいずれか(全部の場合もある)です。

  • 部分最適になっている

  • 時間軸との整合性が取れていない

  • まわりが見えていない(ひとりよがり)

それぞれについて、こうした状況に陥らないように。「より良い」「より最適な」目的を設定するための方法を紹介したいと思います。これをやれば絶対に「良い目的」が設定できるというつもりはありませんが、やってみる価値は十分にあると思います。


1. 部分最適になっている。


自分たちが実行しようとしていることが、他のステークホルダーにどのような影響を与えるか考えて見ましょう。

  1. 自分の仕事のステークホルダーを列挙します。顧客、協力会社、社内関係者などの幅広い視点が必要です。

  2. 今回の仕事に関するバリューチェーンに登場するステークホルダーを列挙します。多くは1)のステークホルダーと重複するはずです。

  3. 現在設定している目的が達成されたときに、ここで列挙したステークホルダーに、どのような影響があるかを考えて見ます。

  4. ホワイトボードにステークホルダーをマップして、付箋を使いながら議論する進めかたを推奨します。


2. 時間軸との整合性が取れていない

その目的を達成した後にどうするか、その目的を達成するためにしておかなければならないことは無いかを考えて見ましょう。

  1. 今設定している目標の「達成時期」を仮設定します。 *以下は達成時期まで「1年間」と設定した場合です。

  2. 現在から2年後、4年後の目的を考えて見ます。

  3. 現在から3ヵ月後、6ヵ月後の目的を考えて見ます。

  4. 上記を年表(ロードマップ)の形で整理してみます。

  5. ホワイトボードに年表を書いて、付箋を使いながら議論する進めかたを推奨します


3. まわりが見えていない(ひとりよがり)


いったん立ち止まって情報収集してみましょう。2時間くらい使って、インターネットで類似事例、先行事例や競合他社の状況を検索してみてください。きっと何か考慮に入れ忘れたことが見つかると思います。できれば英語でのみ公表されている情報もあわせて検索することをお勧めします。この場合、もう少し長い時間が必要になるかもしれません。


上記3つの実行に、それほど長い時間がかかるとは思えません。少しの努力で自分の設定する目的を「より良い」「より最適な」ものにすることができます。是非試してみてください。

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