3段階レビュー

最終更新: 2019年4月19日

3段階レビューは、前回紹介した「従来のやり方」の問題を解消するためのレビュープロセスの一例です。


「部下が作成したたたき台をマネージャーがレビューする」という方法から、

  1. 部下が成果物ドラフトを作成するまえに、少なくとも2回、マネージャーと部下がディスカッションを行う

  2. 上記を通じ、作成すべき成果物(文書)の目的・内容や含まれるべき材料を部下が十分に理解した上で、成果物ドラフトを作成する

  3. その上で、マネージャーが成果物ドラフトをレビューする

という方向に変えようというものです。


具体的な進めかたのイメージは下図のようになります。




このようなプロセスに変えることで、部下は成果物作成のために十分な創造的時間をとることができるようになります。


▲着手

マネージャーが、チーム(部下)に対して成果物の作成と、レビューの進めかた(スケジュール)を提示する。


■目的

チーム(部下)が、成果物のODSC<OはObjectives (目的)、 DはDeliverables (成果物)、 SCは Success Criteria(成功基準):「目的の理解」の回で説明したもの>を文書化する。


▲ディスカッション(レビューその1)

ODSCについて、マネージャーを含むチーム全員が十分に納得するまでディスカッションする。合意されたODSCを(ホワイトボードからの印刷等により)記録・共有する。

ODSCは、この段階で最終決定でなければならない。(これが最終決定であることについて、ディスカッションしたマネージャーが責任を有する、という意味)必要な場合には、上位マネージャーがディスカッションに参加するか、もしくはマネージャーが責任を持って上位マネージャーの承認を得るというプロセスを実施する。


■構成

以下の構成を作成する。(パワーポイントを想定)

  1. 各ページのタイトル

  2. 各ページのメッセージライン(数行)

  3. 各ページに記載する詳細内容(図表等)を短い文章で説明したもの

  4. 特に重要な図表のアイデア(下書き)

▲ディスカッション(レビューその2)

作成された構成(上記の1~4)について、マネージャーを含むチーム全員が十分に納得するまでディスカッションする。「合意した内容を表現していけば、良い成果物が出来上がる」とチームが自信を持って書き始められる状態を目指す。


■表現

最終形を目指して文書を作成する。フォントや色使いについても、ここで仕上げるつもりで作り込む。ただし、内容に不安があり、チームやマネージャーとのディスカッションが必要と思う部分については、ムリに仕上げずに、議論の準備にとどめる。


▲レビュー(レビューその3)

詳細な内容がまとまった段階で、あらためて構成が十分かどうかをディスカッションする。

  1. タイトルやメッセージラインが適確か、齟齬は無いか。

  2. ページの重複や不足はないか。

  3. 図表などのコンテンツの重複や不足はないか。

  4. その上で、全てのテキスト、図表について表現レベルでのチェックを行う。

また、ここまでに完成できなかった内容についてディスカッションする。


■修正

レビュー結果を元に、文書を修正、完成させる。


▲最終チェック

レビューの結果が正しく反映されていることを確認する。


■余裕

必要があれば、ここで最後の修正を行うことができる。


上記のようなプロセスに変えることで、以下の効果が得られます。少なくとも私のチームでは、このような効果が実際に出ています。

  1. 納期に余裕がつくれる

  2. 部下が、自分の頭で考える時間を十分につくることができる

  3. 部下が、上司の考えや、成果物をつくるプロセスや考えかたを理解する機会が増える

  4. 大幅な手戻りや全面的なやり直しなどのリスクが低下する。

マネージャーの仕事が増えそうに見えますが、手戻りや、やり直しのリスクを勘案すると、このほうがマネージャ自身も楽になります。本当です。

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