JOWLテレワーク研究会#02 まとめ(動画あり)

最終更新: 5月7日




寺嶋です。


ジョイワークスがメインで活動している東京では新型コロナウイルス感染症対策として緊急事態宣言が出され、テレワークが否応なしに導入されてくことになりそうです。テレワーク導入で不安を抱えている方々に少しでもご参考になればと思い、第1回目に続いて、3月27日に行ったテレワーク研究会第2回目のまとめを以下に掲載します。(第1回目のまとめはこちら


このテレワーク研究会ではツールやハードスキルなどについてではなく、ソフトスキルにフォーカスした研究を行っていますが、第2回目は、ジョイワークスのパートナー・コンサルタントである高柳謙(ガオリュー)さんを招いて、「オンラインとオフラインのコミュニケーションの違い」をもう少し研究し、「オンラインだからこそ新しく構築できる関係性」について考えてみました。


ガオリューさんはプロジェクト・ファシリテーション、会議ファシリテーションを長年行ってきており、昨今ではオンラインでのファシリテーションも数多く手掛けて、Facebookなどで色んなテクニックや情報を発信されている方です。

ガオリューさんとのオンライン・ファシリテーショングラフィックを交えたトーク部分は動画でアップしましたのでご参考にしていただければ幸いです。


テーマ

オンラインだからこそ関係性を新しくつくれる


検討したい事柄

前回(3/10)から身の回りでテレワークは促進されているか?

・どんなことがうまくいって、うまくいかなかったのか?

・テレワークを増やしていくことに対する障害ってなんだろう?

・オンラインとオフラインの違いって?

・オンラインだからこその関係性構築とは?


セッション1:テレワークについて試してみたこと、そして感じたこと

第1回目に参加された方をメインに、テレワーク実施してみてどんなことを感じたかを、Zoomのブレイクアウトセッション(BOS)機能を使用し、グループで討議しました。


<ポジティブよりの意見>

・現場に行けず内勤が増えたので、社内コミュニケーションが増えた

・テレワークだと余計な会話に邪魔されないので、作業が捗る

・メンバーとZoomで繋ぎっぱなしで仕事をして、時々世間話をするというような環境にチャレンジして楽しかった。

・飲み会をやったら、結構やれることが実感できた。しかし、しゃべるタイミングが難しかった(顔出ししてないので)

・オンラインの勉強会が増えていて新鮮な感じがする

・オンライン勉強会だと参加者の全員が顔がみえているので自分が講師のときにはやりやすい

・オンラインの勉強会が増えたので、どんどん受講してしまい、逆に家族との時間が少なくなってしまった。奥さんに叱られそう(笑)

・テレワークの成功には(個人的には)相手(部下)を信頼するしかないと思っている

<ネガティブよりの意見>

・やはりオフラインが良い

・やらないといけないんだけど、「難しいよね」、「いつか戻るよね」という雰囲気もまだまだある

・チャットをうまく活用している人もいるが、一方チャットツールを使用することすら拒絶している人もいるのでまだまだだと思った・・・

・感情がうまく出せないということも感じている

・なかば強制的テレワークが始まったが、それについてに管理職ミーティングで話し合ったところ、「休みと仕事の区分けなどが曖昧になってしまうのでもっとルールで縛らないといけないのではないか?」という話がでた

例:成果物を確認する、PCがオンラインになっているか外から確認する等

・社内で積極的にテレワークを行うようにという連絡があったが、やってることは明確にするというという指示があった。テレワークでも就業時間に変更はなし。時間で区切って、何をしたかメールで記載し、成果物は添付するように指示があった


セッション2:ガオリューさんに聞く、オンラインでの関係性構築

※このセッションはぜひ以下の動画と併せてお読みください。



オンラインとオフラインでは、身体性と認知が大きく変わる

関係性構築という観点においてオンライン、オフラインの違いは明確にあると思います。

私はファシリテーターなのですが、オフラインのときにはかなり身体性をつかっているな〜ということを最近感じるようになりました。

オンラインになると、目で見えるものは眼球の幅(無意識に感じているモノも含む)すべてじゃなくて、画面に出ているものに限定されてしまうとか、オフラインで見ているとき以上に見ているものに集中してしまうとかということが起きます。

実際にオフラインでファシリテーションをしているときには、全体を見てまわることができます(が、オフラインではできない)。そういう意味で身体性の違いというのが大きいですかね。

でも(オンラインのときでも)目はこれ(ディプレイ)、耳はこれ(ヘッドセット)などとちゃんと補っていければよいのですが、いまはオンラインでまだ(そこまでの補足がみんなうまくできておらず)「認知の違い」についての認知が足りないので、そこが結構違うなあと思います。

たとえばオフライン(の話し合いでは)「ふせん」をみなさん使っていらっしゃると思うんです。実際に「ふせん」というものがあって、そこに(手書きで)ものを書くので話し合いがしやすくなるんですけど、オンラインになると(「ふせん」がないから)テキスト(タイピング)で書いちゃう。だからぜんぜん違う感じがするという意見を聞きます。


でも、オンライン上で四角を描いてそこに色がついてるだけで、みなさんこれを「ふせん」だと認知できるんです。

だからオンラインとオフラインの差は認知の差だと思っています。

だから、オンライン上でも「ふせん」という認知ができれば、オフラインと同じようにふせんを使うことができると思っています。

(※編集部注「身体性から生まれる認知の差があること」を認知してアプローチすることによってコミュニケーションの質はあがるということ)

オンラインでの関係性構築

まず、新しくオンラインで出会った人たち同士だったら関係性構築はできると思います。

それは土台がみんなそもそもオンラインと決まっているからです。


人はみんな見えているものでしか判断できないので、顔であったり、声であったり、見えているもの(与えられている情報)をもとに関係性をつくることができる。

オフラインでの状況と比べなければ関係性構築ができると思っています


でも実際は(オフラインに比べて)やっぱり情報が足りなかったりします。でもこれが逆に良いことを生んでいて、情報が少ないから逆にみんな配慮し合うということがおきます。


最近、海外の方とオンラインミーティングをすることがあって、言葉の壁があるので(あえてどんなコミュニケーションをするか)配慮するようになるんですよね。

情報が少ないからこそ、オンラインだからしょうがないという気持ちは実際にあるかもしれないんですが、だからこそプラスして配慮することができるんです。


オフラインだとこの配慮がされずに暗黙知でコミュニケーションが進んでしまうんですが、いまがオンラインだからこそわざわざ新しい関係性を作るということができる機会。だからこそ、オンラインならではの関係性がつくれると思います。

オンラインでは音に注目

さっきの身体性の話とも近いんですが、いま一番(参加している)みなさんが同じように共有できるものは何かというと「音」だと思うんです。


オンラインミーティングでエチケットと言われているのは、「話している人以外はミュートする」とか、「まわりの音に気をつけましょう」とか、「ヘッドホンをつける」とか、音に対してのことが多く、それに関しては色々やりようがあるんです。


では、視覚情報はというと、みなさんそのパソコンの向こうに本をおいて読んでるかもしれないじゃないですか(笑)

あと、最近では、一度自分の座っている姿を写真で撮って(Zoomの)バーチャル背景にして、本人はいないというような例もあります(笑)

なので、何を見ているかまではちょっと共有できない。


だけど、音に関してはみんな同じ状態になることができるので、音に対して集中していくと、「声のトーンが下がった」とか、「トーンが上がった」とか、「なんか言いづらそうな言葉遣いになった」とか、というような認知できるものが増えるんじゃないかなと思っています。

(ここで神田さんのエピソードがあります:動画でご確認ください)

オンラインだからこそ、その声の微妙な変化を捉えて

「ちょっと聞いていもいいですか?オンラインでいつもより見えづらいんですけど、声のトーンが気になったんですが、伝わってます?」

とかという言葉もかけやすいんです。

足りないことをきちんと聞くことでちゃんと埋められると思っています。

ガオリューさんとのトークについて参加者からの意見

・声のトーンなどに関して注意深く聞く、認識するというのはオフラインでもできることだけど、オフラインだと相手の立場とかを考えて忖度をしてしまうパターンがある。オンラインだとそんな忖度が少ないのかもしれない。(能登原さん)

・オフラインの会議だと、偉い人から若い人までの緊張感なども含む、物理的・心理的な距離感が確実に発生する。でもオンラインだと「1対n」の平等な関係ができるので、全員均等に熱量を共有できる。これはオンラインではないと実現できない。(飯塚さん)


セッション3:その後のBOS(ブレイクアウトセッション)

ガオリューさんとのトークを体験した後、またグループにわかれてディスカッションした結果です。


・オンラインになると情報量が減少するので、自然にそれを補うようなコミュニケーションになるが、それをもっと意識するべき

・人によっては音ではなく、違う感じ方をしている人もいるので、それにも配慮したほうがよい(相手が何をメインでコミュニケーションをしているタイプなのかを意識する)

・デジタルデバイスを信用していない人もいて、その人はオンラインコミュニケーションをそもそも信じられていないので難しいところもある・・・

・オンラインだから一歩突っ込んだコミュニケーションができそう

・音に注意すると言っても、映像なしにして音だけにすると厳しい(BOS中に試してみた)

・オンラインが当たり前になっていくと、オフラインで集まることの価値が変わっていくのでそこも考えていくべき

・オンラインでは、声掛けがオフラインより多くなった

残り時間でガオリューさんに質問

Q:今日のファシリテーショングラフィックには何を使用していましたか?

A:iPad+プロクリエイト(動画のファシリテーショングラフィックを御覧ください)

このツールを使うと話に集中してもらうことができるが、集中しすぎて話が脱線できなくなるということもあるので、良い面悪い面あることを認識して使ってください。

Q:ファシリテーションで気をつけていることはなんですか?

A:ファシリテーターというと、基本的に色んな意見を引き出すために、「話し合いを誘導しない、参加者をフラットに扱う」という面があります。でも、本当は会議には色んな種類があって、参加者のによって様々な差があります。たとえば知識や意欲やモチベーションなんかの差です。なので、会議のデザインが最初にされるべきなんです。

そのうえで、知識差があろうとなんだろうと、全員の意見を聞かなければいけない会議であれば誘導はしないほうが良いでしょう。一方、有識者とプラスアルファの人が意見を言ってメインで会議を進めていって、でもまとまりつつある意見をより良いものにするために他の参加者に聞いてみるという場合はそのような進行にしなければいけません。

なので、会議デザインとメンバーに対する期待値の確認をはじめにしておかないといけないんです。

特にオフラインの場合はとにかく人を集めて、定例会議を行うということが多く行われているので、意見がまとまりにくかったりします。

逆にオンラインの場合は問題に対する意識が高い人が最初から集まって会議をする場合のほうが多いので、会議デザインは最初からされているケースが多いです。

どちらにせよ、事前準備が重要だということですね。

研究会メンバーの感想(事後書き込み)

K.T.さん:

限られた時間の議論で、前提の共有がないと、結構違う風に受け取られるのだと気が付き、面白かったです。(オフラインだと身体性?とかアイコンタクトとかで「むむ?」という反応をするのですが、オンラインだと「まぁそんなにずれていないしいっかー」となりました。苦笑)

広く議論をするということと、深めて議論をするということは、分けた方がいいのかも?と思いつつ、深めていくにはもう少し時間があった方がいいのかどうなのか(感想が迷走)。仕事でもオンラインのワークショップの可能性を探っているところなので、次回までになにか実践してお話できたらと思います。

(事務局より:毎回熱心にご参加いただきありがとうございます!時間については事務局でも、悩んでいるところです。常盤さんの言っているとおり、議論の内容も検討するべきだと思うので、時間配分もそれに合わせて変えていくべきなのかもしれないですね。分科会という方向もあるのでまた企画にご協力ください)

Y.I.さん:

今日はありがとうございました!まず思ったのは 今のテレワークやオンラインミーティングはリアルワーク、リアルミーティングの代替ではなくて、選択肢の1つになっていくんだろうなと感じました。その上で、リアルはリアルの良さ、オンラインはオンラインの良さを特徴付けていく必要が出てくるのかと思います。それでもテレワークを体験できていない会社や、拒否反応をしている人たちに、どう振れてもらうかが今後の課題かなと思います。

例えば、信頼感や、場の安心感はオンラインでは作れないと思っている方がまだ多いと思います。

今日の1時間のミーティングと、2時間4000円の飲み会で、どちらが密度の濃い会話ができるか?と考えて欲しいかなと思います。

一方でオンラインだけだと偶然性が生れる確率はひくい、たまたま会った、たまたま見つけた、たまたま耳にしたは中々得られないので、オンラインミーティングばかりしてても、ふらりと本屋いったり、喫茶店で盗み聞きしてたりwそんなのが、むしろ大事になってきそうだなとも思っています。またよろしくおねがいします。

(事務局より:前回はご参加いただけず残念でしたが、今回はご参加いただき嬉しかったです。オンオフの使い分けが本当に大切ですよね。でも、その比率が今回のCovid−19予防対策で確実に変わっていくんじゃないかなと思っています。テレワーク歴が長い飯塚さんの意見をもっと伺いたいです。またよろしくお願いします)



ということで、すこし長くなりましたが、JOWLテレワーク研究会の第2回目まとめでした。


与えられて仕事を消化するだけではなく、新たな価値を創造することがテレワークで実現できればまた新たなJoy Of Workが実現できるはずです。

Joyworksではテレワークや、オンラインミーテイングに不安を持っているみなさんの支援をさせていただきたいと思っています。ツールの使い方、ファシリテーション、関係性構築のヒントまでご支援させていただきますので、こちらよりお問い合わせください。



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