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執筆者の写真田口光彦

組織開発とは②:組織が変われない理由

更新日:2021年9月14日

組織が変わることは、私たちが思っている以上に難しいようです。

その根本的な理由は何でしょうか。


組織を変革するのが難しいのは、“運営が(そこそこ)うまくいっている” ことが真の原因です。

組織運営は、「インプット」を価値向上という「アウトプット」に変えるプロセスによって展開されます。

顧客要求やクレームなどに対応することを経て、組織運営のプロセスに磨きがかけられます。

メンバーが誠実に仕事を継続的に行うことで、漸進的な改善がなされていきます。

その結果、リスクが最小化され、品質や効率が高められ、組織が価値を生み出すメカニズムとなります。


このプロセスに組織の価値基準が埋め込まれ、メンバーが優先順位を決定するための基準となり、優先順位の決定はあらゆるレベルのメンバーによって行われます。

このように形成された内在化された価値基準は、従来のビジネスのQCD(品質・コスト・納期)を維持向上させる上で必要なものですが、一旦形成された組織の価値基準は強固に守り続けらます。

なぜならば、これが組織の勝利の方程式だからです。


しかし、組織の価値基準は、変革を行ううえでの最大の阻害要因となって立ち塞がります。

これが組織が変われない最大の理由です。


変化の激しいVUCA時代において勝ち残るためには、変化に対応するのではなく、変化の中で(変化を利用して)自ら競争優位性を確立することが必要です。

だからこそ、勇気をもってVUCA時代にふさわしい組織開発と人材開発に着手する組織が、ライバル企業とは異なる活動を展開し、その結果として競争優位性を手にすることができるのです。



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