組織開発とは⑦:定義した事業を実現するための重要課題とKFSを明らかにする
組織の存在意義(パーパス)の明確化し、「社会環境」「事業環境」の中から自ら競争優位性を確立するための事業を定義しました。
次に行うことは、定義した事業を実現するための重要課題とKFS(Key Factor for Success)を明らかにすることです。
重要課題とKFSを明らかにすることこそが、組織開発の真のスタートといっても過言ではありません。
組織開発の目的が、組織の健全性と効果性を高めることであり、組織の自己革新力を醸成することであることです。
タウンミーティングや車座になっての対話、心理的安全性を高めるといった活動を組織開発であるとイメージしている方もいるかもしれません。
このようなイメージは必要条件の一部であり、十分条件を満たしていなことがわかります。
定義した事業が目的であるの対して、重要課題は目的を達成するための手段です。
“定義した事業を実現するために何を実現する必要があるか”を熟考し、重要な課題を吟味します。
“もし設定した重要課題が達成したら、望ましい事業は実現するはずである”と声に出して検証します。
関係者で確証が持てるまでこの作業を続けます。
重要課題がたくさん挙がっている状態ですと、“あれもこれも”になってしまい、実行に至りません。
重要課題は、“これさえやれば”といったように絞り込まれていることが大切です。
重点課題を明らかにすると、すぐに目標値であるKPI(Key Performance Indicator)を設定しがちです。
そうすると安易な定量目標になってしまいます。
KPIは、重要な活動(Key Performance)の正否を判断する指標(Indicator)です。
つまりKPIとは、KFS(重要成功要因)を指標化したものです。
そのためも課題達成のための重要成功要因を見出すこと必要です。
成功の要因は幾多に及びますが、その中で最も重要な要因こそがKFSであり、その指標がKPIとなります。
重点課題とKFS、KFSとKPIの関係が論理的に正しい状態を作ります。
“もしKFSが実現すれば重点課題は達成できるはずである、もしKPIが達成できたならばKFSが実現できるはずである”を声に出して、違和感がない状態になるまで、この作業を続けます。
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