戦略人事への旅⑧:組織風土と組織文化
昨日のブログで「人材育成と人材開発」の違いをお伝えしました。
今回は、「組織風土と組織文化」の違いを考えてみたいと思います。
組織風土とは、組織の所属メンバーやステークホルダーが業務を遂行するプロセスで自然発生的に醸成されたもの組織の特性をいいます。
組織に関わる人々の情報や会話などの交流、実践プロセスを通じて学習したことが相まって組織風土は醸成されていきます。
複数のメンバーが所属組織では、何らかの組織風土が必ず形成されます。
組織の活性化ために、人事が組織開発を支援することはあっても、その主体者はあくまでその組織に所属マネジャーやメンバーです。
組織風土に関しては、人事はあくまで支援者であって、主体者ではありません。
それに対して組織文化は、戦略人事が経営トップとともに意図的に形成する組織の特性をいいます。
組織文化の形成に人事が関わるからこそ、戦略人事であるといっても過言ではありません。
組織風土は、自然発生的に醸成されるため、組織が置かれた環境や課題、マネジメントのあり方、メンバー構成によって変容していきます。
組織文化は、競争優位性を確立するために意図的に形成するため、その意図が変わらない限り定着し続けます。
意図的に形成する組織文化は、組織のマネジメントや組織・制度・評価基準等に深く根づいているため定着し続けます。
組織風土については、組織開発のコーナーで詳しく述べていきます。
組織文化については、本コーナー(戦略人事)でまたの機会に詳しく展開する予定です。
「人材育成と人材開発」「組織風土と組織文化」のように、私たちが何気なく使っている言葉も、それぞれ深い意味を持っていることがわかります。
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