研修効果を最大化する①:研修のゴールを設定する
研修効果を最大化するためには、どうしたらいいでしょうか?
研修効果を最大化にするためには、研修のゴールを研修効果測定のレベル4に設定することです。
研修効果測定の世界標準にカークパトリック・モデルがあります。
カークパトリック・モデルは、世界中のHRに関わる人が集う世界最大のカンファレンスであるASTD(現ATD)で、1959年に発表された教育効果の測定法です。
カークパトリック・モデルの内容に触れる前に、研修のゴールについて触れてみたいと思います。
日本企業で行われる研修の多くは、目的は明示されていても、ゴールは設定されていません。
研修のゴールとは、研修における到達水準であり、成功基準です。
管理職のマネジメント教育の研修の目的が、“管理職のリーダーシップを強化する”だとします。
研修の目的しか提示されていないと、この研修がうまくいったのかどうかを判断するのは、どうしても主観になってしまいます。
研修のゴールを設定していれば、客観的な判断で効果測定をすることができません。
研修のゴールを設定する場合、上記の研修の例で考えると
①リーダーシップ発揮の対象
②リーダシップの発揮度
③リーダーシップの有効度
④リーダーシップを発揮するまでの期限
などが明記されていれば、その水準に至ったのかを確認することができます。
どんな仕事にも成功基準や品質基準などが存在います。
成功基準や品質基準がなければ、測定もできず、改善や質的向上を図ることもできません。
研修のゴールを設定することは、研修の企画運営者としての責任を明確にすることを意味します。
教育効果測定のモデルを使うことで“やりっぱなし”の研修から脱却することができます。
研修効果測定のモデルを活用することは、戦略人事としてのスタートとなるのではないでしょうか。
Comments