ポストコロナ時代を見据えてマネジャーのあり方を考える⑤:ハイブリッドワーク

最終更新: 2日前

前回までは、コロナ禍直前に『企業と人材』に投稿した「脱プレイングマネジャーの時代がやってくる」で紹介した内容を一部編集してお伝えしてきた。

ここであげた課題は、ポストコロナ時代に引き継がれるテーマであることは確実だ。

私たちはコロナ禍を通じて、マネジメント変革や働き方改革を避けて通ることはできなかった。

このことは、政府が主導した働き方改革の「第二幕」が始まったことを意味するのだろう。


働き方改革の次のステージであったはずの「時間と場所を制約されない働き方」は、否応なしにコロナ禍によって強いられ、リモトートワークはもはや当たり前の状態にすらなった。

リモートワークという「働き方」は、これからも続くき、オフィスで働くことの意味を見出し、リモートワークと併用する「ハイブレッドワーク(Hybrid Work)」が当たり前になるだろう。

約1年半に及ぶコロナ禍を経て、私たちは多くのことを学習した。

アメリカにおけるハイブリッドワークの研究内容を見てみよう。


  • リモートワークは効率化と生産性の向上という恩恵をもたらす半面、イノベーション・チームワーク・信頼関係・共感といった数値化しにくい 要素において不利益をもたらしている。[1]

  • 仕事は回っているが、 経験の共有によって醸成されていた長期的な関係性は間違いなく脅かされている。従業員の成果という点でも自社の立場を強める施策が何であるかを探り出すための実験である。 [2]

  • オフィスは生産性を上げる場から、複雑な問題の解決や学習が同時進行で起きる場へと、急ピッチで変化しているのだ。[3]

  • マネジャーとの一対1ミーティングの週あたりの平均時間が最も長い社員では、労働時間の増加が最も少ないことがわかった。[4]

  • 在宅ワーカーの場合はチームの一員と言う実感が持てるかどうかがカギを握る。実感が持てる場合はエンゲージメントはオフィスで働く同僚の2倍となる。[5]

ここからリモートワークでも仕事は回るし、生産性向上も実現できることがわかった。

イノベーション、チームワーク・信頼関係・共感といった従来オフィスで実現していたことに課題があることもわかった。

コロナ前の論文だが、リモートワークで働き、チームの一員であることを実感した場合は、エンゲージメントが極めて高くなることがわかっていて、これこそがポストコロナ時代に目指すマネジメントではないだろうか。 ※次回もDHBRの論文を参考にして、ポストコロナ時代時代を見据えてマネジャーのあり方を考えてみたいと思います。



[1] Diamond Harvard Business Review(以下DHBR)2021年6月号バスンダラ・ソニーの論文「在宅勤務のメリットとデメリット」より [2] DHBR2020年 11月号イーサン・バーンスタイン他の論文「オフィスに集まらず生産性をいかに高めるか」より [3] DHBR2020年11月号ジェニファー・マグノルフィ・アステルへの論文「これからのオフィスに何が求めっれるか」より) [4] DHBR2020年11月号ナタリー・シンガー・ベルシュ他の論文「マイクロソフトのデータが示す在宅勤務の課題」より [5] DHBR2019年11月号マット・ペリーの論文「データで読み解く従業員エンゲージメントの実態」より



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