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研修効果を最大化する⑧:研修と職場実践をつなげるキーパーソンは上司である

研修と職場実践につなげることは、世界の人材育成に関わる人の共通の思いのようです。

下記の表は、人材育成の世界最大のカンファレンスであるATDで5年前ぐらい前に紹介された「職場実践につなげる戦略マトリックス」です。

数字は、研修と職場実践を結びつけるために関わりの影響度を表します。

優先順が高い項目は、以下の通りです。

 1.研修前の上司の関わり

 2.研修前の研修企画や研修の準備

 3.研修後の上司の関わり

 4.研修中の講師の関わり

そして、上司の影響度がいかに高いかがわかります。

参加者が登場するのは5位〜7位です。

研修を職場実践に結びつける最大のキーパーソンは上司です。


研修前に参加者が上司と対話することで、研修に参加する意味、研修を通じて何を実現し、そのために研修で何を学び、研修後にどのような活動をするかを明らかにします。

「研修前の上司の関わり」は、まさしくマインドセットであり、この時点で研修効果の半分は決まっているといっても過言ではないでしょうか。


参加者は、研修参加後に上司に研修報告を行います。

研修で学んだこと(手法や考え方)、わかったこと(課題解決の重要成功要因)、決めたこと(企画や計画)を報告します。

職場実践に向けての上司からのアドバイスももらい、職場実践の障害を取り除き、支援の要請も行います。

これであとは実践するだけとなります。


参加者が「職場で実現する重要な課題解決」が、上司と参加者の対話の題材です。

研修参加を機会に、いままでできなかったことをやり遂げ、成長の機会にしていることがわかります。

そうでなければ、研修前と研修後にたくさんお時間を使って、真剣な対話を行うことはできません。

(参考)


研修の企画運営者にとって、上司をどう巻き込むことができるかが腕の見せ所です。


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